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持ち家買い替え、どうしたら良いのか?すべての流れ

不動産

持ち家マンションの住み替えは果たしてどのように行うのか?

このテーマで、記事をいくつか投稿したいと思います。

また、本件は、かなり多岐に渡るので、連載になると思いますが、お付き合いください。

持ち家マンションの住み替えは果たしてどのように行うのか?

筆者は、30代でマンションを購入しました。

■マンションのメリットとデメリットは表裏一体

初めの購入は普通に賃貸から、持ち家の購入です。

ほぼ、一般的なマンションを。

詳細は割愛しますが、マンションは、デメリットとメリットが表裏一体なので、そこをうまく解釈できるか、というのは大事なことだと思います。

駅から遠いー駅を複数使える、広い、駐車場も安い、開放感がある、向きも良いなどなど。

■なんで住み替えるのか

住み替える理由は様々です。ですが、持ち家を売って、また別の家を購入する、というのは

なかなかの労力が必要です。

もちろん、どうなるかわからない、という不明瞭な部分もあります。

なので、今回はその辺りの状況を、実体験をベースに振り返りたいと思います。

■自分が購入した家なら誰かも購入したいはず

というのが、持ち家を売るときのベースです。

自分が購入した理由というのが必ずあると思いますので、

その理由に近しい理由を持つ人が、また購入をしてくれるはずです。

■購入が先か、売却が先かの答え

新しい家を購入するのが先か、

持ち家を売却するのが先か。

これは、よく言われるのが、経験の浅い人は、売却を先にし、

資金計画の目処が立ってから購入すべき、ということです。

その場合は引越しは二回になる可能性があります。

つまり、持ち家を売却したけれど、

購入する家が決まらない場合、賃貸などに一旦入って、購入する家が決まるまで借りぐらしをするということです。

確かに、資金計画は立ちますが、

引越し回数が増えたり、そもそも、購入したい家が出てこなかった場合に、いつまで仮ぐらしができるのか、そして、購入をする場合に妥協しなくてはならないタイミングが訪れてしまうかもしれません。

そうなると、資金計画は安全でも、

購入したい物件が購入できない、という、別の我慢が必要な状態になります。

■購入を先にするのか

先に購入すると、既存の持ち家と新しい持ち家の2重ローンになりがちです。

お金があれば、それでもいいし、買いたい物件ならば、または、幾ばくか負担をしてでも購入してしまえる資金力があるならば、購入を先にした方が良いです。

購入を先にすると、買いたいものが買える、ということはあるのではないでしょうか。

筆者は、実際に、二重ローンが組めるほどの経済的な余裕は持ち合わせていませんでした。

しかし、「ここが出たら買う」というマンションを事前に調べており、

既存の居住マンションがあっても、次のマンションをある程度決めていました。

そして、購入の時期も、「いつまでに」というデッドラインがありました。

家族の成長によって、自然にそのデッドラインは発生していました。

実際に、その狙っていた物件が、デッドラインが訪れる前に、売りに出されていたのを発見したのは、本当に偶然、でした。

そしてその物件に、既存住居のマンションを売る作業は一切しないまま、

まずは、購入したいと考えられるか、新しいマンションを見に行ったのでした。

■先に購入の意思決定をする

新しいマンションを見てみて、購入に値すると考えました。

そのため、まずは購入の意思表示を不動産会社(仮に新しいマンションの担当不動産会社をAとします)に行いました。

すると帰ってきた答えは、、、

「3番手です」

とのこと。

もともと偶然見つけた物件なので、「縁」と割り切って、もし順番が巡ってくれば、進行すれば良いと割り切っていました。

新しいマンションの不動産会社Aに、意思決定の資料を提供しなければいけません。

すでに、ローンを一つ抱えている状態で、ダブルでローンを組むということになるのでしょうか。

早速、既存住居のマンションの売却のため、不動産会社(売却の方の不動産会社をB、C、Dとします)をよび、査定を実施しました。

■1つローンがある状態での新しいローンの組み方

不動産会社B、C、Dに査定を依頼しながら、状況を共有します。

すると不動産会社Bの担当から、

2重ローンにはなるが、1年間は利息しか払わないで済むローン商品がある。

という旨の話を聞きました。

それであれば、例えば既存住居の売却に半年かかる場合、売却するマンションに関しては、従来通りローンを払い続ける。新しいマンションに関しては半年分の利息と管理費を支払う、ということで、売却期間を乗り切れるということです。

さらに、その担当者がつけてくれた、査定の値付けが、他社よりも高いものでした。

なるべく高いところから、値段を下げていきつつ、下げた際の情報更新のタイミングで、

オンラインでの露出が図れるのではないかと考え、ローンの計画、売却価格の双方で納得した不動産会社Bに、売却の仲介の依頼をすることにしました。

■資金計画確定のスピード

そのようにして、実質的な2重ローンを避ける期間を設けられる銀行の商材を利用し、

不動産会社Bと、銀行の連動で、新しいマンション用のローン申請が2週間ほどで通りました。

それを持って、新しいマンションの購入意思決定を、不動産会社Aに伝えると、

「1番手です」とのこと。

もし意思決定できればこの時点で、購入はほぼ確定します。

ただこの物件、ちょっと特殊で、レインズにも登録がなく、

坪単価が非常に安い。

査定してくれた不動産会社Cによれば、

「事故物件ではないか」というレベルの単価。

ということで、この物件が本当に問題のない物件が調べることにします。

■購入物件が安過ぎて事故物件の可能性

購入しようとしているマンションは、実は筆者周辺に不動産メーカーに所属している人がおり、そのメーカーが建築した物件でしたのでまずその経路から、事故がなかったか確認を実施しました。

その上で、周囲に、購入しようとしているマンションの管理会社に勤める知人もいましたので、その経路からも、購入しようとしているマンションの物件に事故がないか聞きましたら問題ないとのこと。

もちろん、不動産会社Aにも単刀直入にこの件に関しては確認を実施しまして問題ないという旨を受けました。

そこで、購入に踏み切ります。

■まずは購入のあらゆる段取り

まずは購入者として、またマンションを購入します。

一度経験があるので、前回の手順を踏まえて進めていきます。

が、やはり不動産会社が違うといろいろなことが違います。

費用に関しては、

・頭金(これはローンに組み込んでも良い)

・仲介手数料(物件金額の3%相当)

・その他管理費や固定資産税の案分(既存の売主と購入者で案分)

・登記関連費用(司法書士が動きます。これも物件の金額をベースに決まりますが多少、調整可能)

などが発生します。

ここでは、物件に何か不備がないかを十分に確認します。

紙資料での確認にもなりますが、根気強くみていきます。

また、場合によっては、売主と買主が同席した状態で、

空室確認を行うようですが、今回は行いませんでした。

売買契約を実施して、そこで頭金を支払う。

空室確認をし、その後にローンを実施し、物件額が売主に渡る。

ローンの場合はその売主に渡った金額を、買主がローンとして受ける、という流れです。

もちろん、一括購入の場合はローンにはならないのですが。

■新規マンションのリフォーム

引き渡しを受けると、新しいマンションの所有者になります。

そこからリフォームについて検討します。

筆者は最初に購入したマンション(既存のマンション)についても、購入後にリフォームをかけました。

そしてのちにここがポイントの一つかもしれないのですが

リフォームはしたほうがいいです。

なぜなら、売るときに高く売れる可能性があるからです。

なので、新規購入したマンションのリフォームも実施することにしました。

■既存マンションの売却状況

さて、新規マンションの購入がひと段落し、リフォームの計画を策定すると同時に

既存のマンションの売却も進めないといけません。

担当の不動産会社Bは、最も高く売り出し価格をつけてくれましたので

その額でスタートします。

ここでもまずはスピードや期間のタイミングが大事です。

マンションのような大きい買い物は、関係者も多く、家族のコミュニケーションにも時間がかかります。

つまり、連休などがポイントになります。

また、同じマンション内で売り出されている物件がある場合は

競合になることもあれば、相乗効果も生まれます。

一つのマンションで複数の部屋を見られるので、内覧が獲得しやすい可能性があります。

筆者に関しても、同じマンション内で売り出している物件があり

ここが筆者の物件よりは安かったのですが、リフォームもしていましたし、

何より、筆者の物件はまだ居住中でした。

居住中物件は、売れやすいと言いますか、前にどんな人がどう住んでいたのか、が見えると

買主としては安心できる部分につながると思います。

(とはいえ、筆者は新規のマンション購入時は前の所有者はすでに引越しをしていて空室状態でしたので一概にはいえませんが)

また、内覧時は当然ながらある程度きれいに掃除され、ものをおかない。

そうすることで、内覧にきた買主候補は、自分が住んだ時を想像することも可能です。

そうこうしているうちに、筆者が売り出していた物件は、1度値下げをしましたが

その値段で、売却が決定しました。

■2重ローンになっている期間はどれくらいか

結果としては、マンションを所有し、ローンをすでに支払いつつ、

新規のマンション購入を実施し、既存のマンションを売却することになるわけですが

既存のローンと新規のローンの二重ローン期間(ただし、新規のローンの実際の支払いは、ローン金額を抜いた、利息と管理費)は、およそ3か月となりました。

もし、売却を先行して、購入がタイミングできに合わない場合、

仮ぐらしをしたり、引越しが1回増えたりすることを考えると、

3ヶ月くらいであれば許容ではないかと考えました。

売却も、もしかするとじっくり売れば、多少は高く売れたかもしれないのですが

相場を考えると、必ずしも、長く売り出していて高く売れる、ということも無いように思います。

ポイントは、内覧の時に、きれいに感じてもらえるか、イメージが湧くか、で、その意味で中古マンション購入後の、リフォームは大事だと思います。

■購入先行でも売却を不安に思わないほうがいい

購入を先行すると、資金計画が見えない、ということが不安に思われるかもしれません。

しかし実際には、銀行にはローンを組んでも1年は利息と管理費の支払いで済む商材があります。既存のマンションで無理なローンを組んでいなければ、この商材により、

購入を先行させて、売却を後で行うことは現実になります。

売却は運もありますが、スピードが重要ということはここでも当てはまります。

■新たに購入した物件について

レインズにも登録されない物件ということで

価格も安く、どうしてそんなことが実現したのか、気になりました。

そこで、調べるといくつかの要因がありました。

・売主がマンション売却の初心者

元は、売主の親が所有していたマンション、これを住宅メーカーが買い取り、

建て替えたのちに、所有が親から子に渡りました。

その子(とってもすでに還暦近い)が売主だったわけですが

この売却に当たった不動産会社は、売主の親の知人、という経路で繋がっていたようです。

・不動産会社が街の古い不動産会社で、どうやら大手の不動産会社を目の敵にしてる。(担当の方もかなりの高齢)

そのため、レインズなどの仕組みを使わずに、手元で売却を進めていたようです。

・所有者がマンション建て替え以前から所有

実際の物件は、もともとの所有者であれば、追加でお金を支払うことで

新築のマンションに住める、ということで、売主の方では相場よりも格安で新築状態のマンションを手に入れた経緯がありました。

そのような経緯のため

筆者が購入者として手をあげ、組んだローンであれば、

売主からすると、万々歳の価格だったのです。

一方で、先に記載しましたように、

相場からすると、筆者が購入した金額ですら、まだまだ単価が安く、

ある不動産会社からは「事故物件ではないか」と注意を受けたくらいです。

やや特殊な事例ではあるように思いますが

中古の不動産となると、不動産会社のレベルによって、高く売れたり

安く売れたりするようで、その幅は、思ったより大きそうです。

■ローンが組み変わると起こること

今回の購入で、銀行とローンが組み代わりました。

そこでの変化として、ローンの利率が組み替え後は下がることになりました。

また、従来の住居=売却物件は、

購入額+リフォーム額

よりも高く売れることとなりました。

純粋に物件だけの計算ではプラスでした。

しかし、仲介手数料が、売却分と購入分の2方向に発生します。

しかも各々、売却額、購入額の3%。

これは安くない額です。

この手数料や、登記費用は大きく、

持ち家不要論がよく出る世の中で、具体的に何が無駄かというと、この手数料だと思います。

もちろん、不動産自体の価値が落ちてしまうリスクもありますが。

売却と購入の仲介手数料、登記費用、引越し、リフォーム、その他。

こうした費用が住み替えにはかかります。

なので、売却は、購入額より高く売りたいというのは重要だと思います。

ただ、売却は購入時点で決まります。

つまり、最初の購入がいかに大事かということになります。

■仮に、購入額で売却した場合

仮に、1000万円で物件を購入し、10年住んで、1000万円で売却した場合。

新しい購入物件、これも仮に1000万円としますと、既存物件の売却手数料が30万円。

新規物件の購入手数料が30万円。

登記が大体10万円。

新しい物件のリフォームが幾ばくか。100から200万円くらいでしょうか。

引越し代。

ほかに頭金が購入物件の5%、50万円。

いずれの費用も物件額に比例するので、3000万円、4000万円ならば、

ざっくり500から600万円は、やはりかかるイメージですね。

■で、結局、持ち家を売ってまた家を購入するのはどうなのか

筆者としてはアリだと思います。

ローンを組んで持ち家なんで、個人の資産ポートフォリオのバランスが悪すぎる、不動産によりすぎる、ということをいう人が多いのはよくわかります。

ただ、住宅ローンという仕組みが一般的になっていることを利用するのはありかと思います。

特に金利がここまで低くなっているので、借りない手はない。

別に、株とか、NISAとかに当てても良いのですが

個人で資産を形成する、借りて大きくする場合、に最も身近なのが持ち家であり、

もし仮にその持ち家が、購入時から価格を落としたとしても、

落ちた分は、賃貸で言えば家賃とほぼ同等と考えれば、

持ち家により幾ばくかの資産が残る、という意味で、ローンを組んで不動産を購入することが、必ずしも、個人の資産ポートフォリオのバランスが悪すぎる、ということはないと思います。

持ち家を同じくらいの規模で、お金を借りたりして、最終的に資産を残せるのであれば

それでも良いと思います。

逆に、不動産以外で、消費財としての住居と資産としての不動産という両面を持つ、

便利な資産でもある住居/不動産に代わる、

金融商品はあるのかというと、代わりがなかなかないというのも事実のように思います。

ローンという仕組みとセットで、資産形成の流れが出来上がっているため

既存の仕組みを利用するというのは、省力化につながるのではないかとも思います。

もちろん下手に買ってしまうと損をする可能性もありますが、それはあらゆる金融資産に言えることです。

強いて言えば、田中角栄が築いた日本型の不動産偏重型の資産形成スキームは、

高齢社会となった今、経済成長が望めないために、かつてほどの魅力的な金融商品ではなくなっています。

それは、日本全体、何に関しても言えることなので

不動産に資産ポートフォリオが偏重しているというのであれば

不動産と同規模かつ、ローンを含む完成されたスキームに代わる、

資産形成の代案があって初めて、

個人の資産形成ポートフォリオの次なる理想系があるということになります。

もちろん、次の理想があってしかるべきですが

現実的な代案となる理想型なしに、

不動産偏重ポートフォリオを否定し、持ち家、住宅ローンを否定しても

不安を煽るだけにとどまるのではないでしょうか。

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