■で、結局、持ち家を売ってまた家を購入するのはどうなのか
筆者としてはアリだと思います。
ローンを組んで持ち家なんで、個人の資産ポートフォリオのバランスが悪すぎる、不動産によりすぎる、ということをいう人が多いのはよくわかります。
ただ、住宅ローンという仕組みが一般的になっていることを利用するのはありかと思います。
特に金利がここまで低くなっているので、借りない手はない。
別に、株とか、NISAとかに当てても良いのですが
個人で資産を形成する、借りて大きくする場合、に最も身近なのが持ち家であり、
もし仮にその持ち家が、購入時から価格を落としたとしても、
落ちた分は、賃貸で言えば家賃とほぼ同等と考えれば、
持ち家により幾ばくかの資産が残る、という意味で、ローンを組んで不動産を購入することが、必ずしも、個人の資産ポートフォリオのバランスが悪すぎる、ということはないと思います。
持ち家を同じくらいの規模で、お金を借りたりして、最終的に資産を残せるのであれば
それでも良いと思います。
逆に、不動産以外で、消費財としての住居と資産としての不動産という両面を持つ、
便利な資産でもある住居/不動産に代わる、
金融商品はあるのかというと、代わりがなかなかないというのも事実のように思います。
ローンという仕組みとセットで、資産形成の流れが出来上がっているため
既存の仕組みを利用するというのは、省力化につながるのではないかとも思います。
もちろん下手に買ってしまうと損をする可能性もありますが、それはあらゆる金融資産に言えることです。
強いて言えば、田中角栄が築いた日本型の不動産偏重型の資産形成スキームは、
高齢社会となった今、経済成長が望めないために、かつてほどの魅力的な金融商品ではなくなっています。
それは、日本全体、何に関しても言えることなので
不動産に資産ポートフォリオが偏重しているというのであれば
不動産と同規模かつ、ローンを含む完成されたスキームに代わる、
資産形成の代案があって初めて、
個人の資産形成ポートフォリオの次なる理想系があるということになります。
もちろん、次の理想があってしかるべきですが
現実的な代案となる理想型なしに、
不動産偏重ポートフォリオを否定し、持ち家、住宅ローンを否定しても
不安を煽るだけにとどまるのではないでしょうか。
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